大きなお皿と家庭料理、新宿御苑「スクレ・サレ」を訪問

新宿御苑前

今年に入ってSNSでひたすらフランス料理店を調べている者なのですが、絶妙な火入れの食べ応えある家庭料理が評判とのことで伺いました。いや、濃厚でね、こっちはほろっとしていて、どうやったらこうなっちゃうのかなー。あ、料理の話です。あとで書きます。

場所と雰囲気

お店は新宿御苑駅から徒歩5分程度、花園東公園前のマンションの1階にある。明るい店内はところどころにフランスの小粋な雰囲気を感じさせますが、フランスに行ったことはありません。左手に厨房とカウンター席。店内の中央に6名程度が座れるテーブル席がドーンと置いてある。もう慣れましたがこういう場合は厨房前のカウンター席に通されると相場が決まっています。

メニューです

メニューは黒板に記載されており、前菜8、9品とメインが同じく10品程度。アラカルトが基本です。ビストロの料理は大きい、一人で食べられる量はそう多くない、それゆえ選択の一つ一つが命懸けである。スパークリングワインをもらいながらしばらく考え込んでいると「料理によっては半分にできますよ。値段もきっかり半分です」とシェフから嬉しいお言葉。全力で甘えていくぜッ!!

クレマンだったと思う

というわけでお店のSNSを見て気になっていた卵料理と豚肉料理を注文しました。ところで厨房の中には色々なマシーンがあって「あ、これそうやって使うんだ」と思うものもあり面白かったです(火入れした食材をとんでもない速さで急冷する装置(冷たい前菜に使うやつ?)とか)。

1回目のお料理

で、卵料理ってやつがこれです。濃厚なフォアグラと目玉焼きがトリュフソースの海で泳いでいます。気持ちよさそうですね。偉大なフレンチシェフであるレイモン・オリヴェの父が考案したレシピとのことで、この料理には”ルイ・オリヴェ”という名前がついているようです。こんなもんは説明不要、人生一の目玉焼き。ハーフでお願いしたのをひどく後悔しましたね。

フォアグラと目玉焼き トリュフソース”ルイ・オリヴェ”

豚肉のお料理は塩づけ豚バラ肉のカリカリ焼き。塩づけ豚肉はプティ・サレってやつですかね。写真だと分かりにくいけど250g前後はありそうだなという大きさ。たっぷりの付け合わせも丁寧にソテーされていてとても美味しそう。

カリカリです

ナイフいらないなこれ。いや、繊維を切るのには必要なんだけどフォークで触れただけで裂けてしまうほど柔らかい。塩気がお肉の芯まで染み込んでいて表面をカリッと焼き上げているためか肉の旨みが全て閉じ込められている。むちゃくちゃ旨い。シンプルなマスタードのソースもとてもよく合う。

こちらワインリストはなくマダムに相談しながら決めていきます。初回は泡白赤を一杯ずつ、料理に合うものをご提案いただきました。そしてなぜか食後酒はシェフが相談に乗ります。最後はアルマニャック。熟したプルーンのような香りと余韻には木樽やチョコレート。リッチな香りを纏いながら帰宅しました。

食後のお酒

2回目のお料理

今後も利用したいお店にはすぐに3回行け、というわけで2回目です。お料理のボリュームは前回予習済みなので気楽にいきましょう。今回メインは魚料理と決めており、シェフに話を聞いたところいいサイズの鰈がある(!)とのことでこちらのムニエルをお願いしました。

迷ったのは前菜。通年で食べられるらしいリードヴォーと木の子のサラダ、魚介のタルタル、何かしらのパイ包み焼きなど魅力的なお料理がたくさんある。散々悩んだ末、今回はサーモンと帆立のタルタルをお願いしました。

サーモンと帆立貝のタルタル

タルタルはサラダと共に出てきました。食べ応えもあってソースも絡むような、絶妙な大きさに刻まれたサーモンと帆立貝。酸味がありそれでいて濃厚なソース、キャビアもちょこんと載っていてリッチな気分になりましたね。こんなもんはぺろっと完食である。なぜフルにしなかったのか(定期)。

メインは鰈のムニエル。20センチ越えのよく焼かれた身が大きなお皿にでーんとね。こちらの魚料理としては小さめらしいです。骨を取ろうとナイフを横に差し入れるとスッと入っていく。ふわふわだねぇ。身を退かしてみて気づいたんですけどね、付け合わせのキノコ類がたんまり敷いてあるんすわ。ソースを吸って食べ頃である。

鰈のムニエル

食感は予想通りふわふわほろほろ。身は大きいのに水っぽいところが全くなく、表面をしっかり焼き上げて旨みを閉じ込めている。付け合わせも魚とソースの旨みを吸って最高に美味しい。味付け自体は魚もソースもとてもシンプルなのに、舌の上でしっかり輪郭と中身を捉えられる。今一つの真理に到達しましたわ。魚も肉もでかい方がうまい。

この日の食後酒はラム。めちゃくちゃ貴重なやつをたっぷり注いでいただきました。感謝。そしてこれは私が飲んだラムの中で過去一美味しいものでした。原酒は1950年代らしいです。香りと味わいのスケールが桁違い。

色調からしてやべぇ

というわけでこちらもあまり間を空けずに2回いってしまいました。マダムの温かくフレンドリーな対応もとても素敵。通いたいレストランです。次はリードヴォーとがっつり肉料理食べたい。ごちそうさまでした。

飲んだお酒↓

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