初めての街で飲む時は大体バーを探している行くかどうかは別として。「もつ焼き さとう」を訪問した後、マップをトントンと触ってたどり着いた「TAKE FIVE」。探究心あふれる熟練マスターのカクテルに酔った。
場所と雰囲気
JR新小岩駅北口から徒歩2分ほど。細い道を挟んだ新小岩パークホテルの向かいにある。
バーというのはどういうわけか地下や2階以上にあることが多いのだけれど、こちらのお店は1階。そして暖気を逃すためなのかはたまた中で葉巻でも吸っている人がいるからなのか入り口が開放してある。これも珍しい。とにかく入ってみましょう。
中に入るとお店の奥に細長く伸びるカウンターにずらりとお客さんがいてすごく盛況。奥から2番目の席に通していただくとカウンター上に数体のデッサン人形が置いてあった。
この席の客は人形で遊ぶことができるらしい。「ここに座った人の特権です」とのこと。ラジオ体操のポーズをコマ送り風に作ってみた(写真は無し…)。
みるからにこの道が長そうなマスターは非常に落ち着いた雰囲気で客足らいも見事。良いバーは入店からお酒注文するまでの間で大体わかるわね。ここは良いバーです。
ジンリッキーとダイキリ
まずは定番のジンリッキー。ライムは贅沢にたくさん使いあまり絞らないためかエグみがとても上手に抑えられている。そしてオールドファッショングラスに入れられた液体からの香りはロンググラスとは異なり、ボタニカルの落ち着いた香りとライムの華やかな香りが一体となり鼻腔を刺激する。これはダンスや、香りのダンシングや。
ジンリッキー
ダイキリは少し不思議なグラスで供された。マスターによるとショートグラスは同じものがほとんどないとのことでどのグラスで提供されるのかも楽しみの一つだ。特に注文はしていないけれど甘さ控えめでハードに作られたダイキリ。なんかこう、わかってますね…。
ダイキリ
チャーム。季節のフルーツはありがてぇ…。
ゴッドファーザーとマンハッタン
いつも通り3杯目はゴッドファーザー。ここまでカクテルのレシピについてマスターと時折話をしていたんだけど、こちらのゴッドファーザーは特に指定がなければ今はメーカーズマークで作っているとのこと。
ゴッドファーザーのレシピについては禁酒法時代にアル・カポネが主に密輸したといわれるスコッチにするのか、はたまた”イタリア系アメリカ人”である氏をイタリア発祥のアマレットとバーボン(アメリカン)で表現するのか、意見が分かれるところ。私は後者の方が好きなんですわ。安直に甘いので。
バーボンベースのゴッドファーザー。力強い味わい。
で、これがまたアマレットのアーモンド感とバーボンの梅感が好相性でうまい。やっぱりバーボンだなーと再確認する。どっしりとしていてフィニッシュにふさわしい。
……と思っていたところ、さっきまで隣に居た紳士が飲んでいたマンハッタンが妙に気になり、最後にこちらを注文した。
この日イチバンのマンハッタン
まずグラスが素晴らしい。平らなプレートから細長く伸びる脚は美しいしリムも薄くて液体の重みを感じ取れる。ハーブ、スパイス、香草とウイスキーの甘い香りが馥郁と漂う。味わいは程よく甘くライウイスキーのスパイシーさがより際立つ。これはいいとてもいい…。
4杯も飲むとだいぶ酒が効いてきて良い気分で帰宅。いやー、思った通り素晴らしいバー。また行きます。ご馳走様でした。
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