生ハムと日本酒のマリアージュ、大塚「29ロティ」を訪問

大塚

大塚をぶらぶらしている時にたまたま見つけたお店。ハイウェイ沿いでうまいハンバーガー出してます!って見た目の看板だけど、行ってみたら生ハムと燗酒推しのお店でこれがまためちゃくちゃ合うじゃないかっていう話を書きます。

場所と雰囲気

JR大塚駅南口から徒歩2分ほどの距離。近くを通る都電荒川線を挟んで反対側にはドラム缶大塚店さんがある。店内は手前にテーブル席、奥に4人ほどが腰掛けられるちんまりとしたL字の綺麗なカウンターが配されている。

ダイナーっぽくない?

カウンターの角には馬鹿でかい機械式のフードスライサーが鎮座している。どうやらこいつで生ハムをカットするらしい。お店の中は静かで落ち着く空間。一人飲みにもぴったりだ。

注文したビール片手にメニューを物色していたところ、ここ2年ほどの間、イタリア国内でのアフリカ豚熱蔓延によってイタリア産の生ハムが禁輸になっているらしいことを初めて知った。お店ではイタリア産と同じパルマ方式で作られたアメリカ産、スペイン産でクオリティーを保っているようだ。

ともあれ、まずは生ハムの3種盛りとそれに合う燗酒を注文した。

生ハム3種盛りとサラミ

まずは生ハム。どーんと気前が良い。上から時計回りにパルマ式プロシュート、グアンチャーレ、コッパ。プロシュートは塩気と脂の甘味のバランスが良い。グアンチャーレは頬肉らしいしなやかさ、脂の甘みは一番強い。コッパは塩がしっかり入っておりこれが一番旨味がある。

どこからみてもおいしい生ハムです

燗酒と一緒にやるとどうか。熱で脂が溶けて味わいの厚みが増すグアンチャーレ、旨味が増幅されるコッパ、プロシュートはその中間といった感じ。個人的には塩気と旨味との好相性を示したコッパが一番好み。

合わせた日本酒

先に燗酒を飲んで後からハムを口に放り込むということもやってみたのだけれど、これは塩気と脂のバランスが良いプロシュートが一番良かった。グアンチャーレは溶けてなくなっちゃうのでハムメインとしてはやや弱い印象だ。ともあれ、生ハムと燗酒は非常に合う。

追加でおすすめのサラミを一ついただいた。出てきたのはフェンネル入りのサラミ。フェンネルは別名ういきょうで知られるスパイスでアニスに似た香り。そしてこれは自分のために作られたサラミだうますぎる!熟成したお酒の香りとぶつけると非常に複雑な風味が口と鼻に充満する。これは機会があったら自分でも手に入れたい、本当にうまい。

フェンネル入りサラミまじでうめぇ

ひどり鴨の焼き

さて、こちらのもう一つの名物であるジビエ。蝦夷鹿、鳩、猪などがメニューに並びウキウキしていると「ひどり鴨」という見慣れない名前がある。半身でいろいろな部位が楽しめそうだということで注文してみた。

出てきたのは足の付け根から手羽元、もも、胸、それに砂肝とレバーという鴨フルコース。味わいは全体的に旨味が強い。ものすごく柔らかいわけではないけれど筋肉質で適度な弾力がある。特にももの付け根と手羽元の骨付き肉は強烈な旨味があってめちゃくちゃうまい。

ひどり鴨の焼き

足の付け根部分が特にうまい

先ほどの熟成酒と合わせると力強い酒質と肉の滋味深さがとてもよく合う。日本酒の方は生酛の純米原酒で、昔の人はこうやって楽しんでいたのかなと想像してしまう。燗酒とジビエ、大いにありである。

芳醇な香りと力強い酒質

こちらのお店はチーズも強いらしい。今回は食べなかったけれどチーズと燗酒なんて食べる前から合うに決まっているので次回訪問の楽しみとしたい。ご馳走様でした。

↓飲んだ日本酒

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