焼き鳥を食べるときはビールで始めて日本酒に流れると言うパターンで生きている者なのですが、焼鳥店に行くと結構皆さん白ワイン飲んでるんですよね。比較的淡白な肉質で塩気があるので確かに合いそうな気はするしなんか気になってきた。白ワインはどこの焼鳥店でも置いてあるけれど、どうせ飲むならワインに力を入れているところがいいなということで探してみたらありました。しかもすごくいいお店だったんですよこれがまた。
場所と雰囲気
場所はJR駒込駅の東口から徒歩30秒。看板が照らし出されておりわかりやすい。二重の扉をあけ中に入ると明るい店内。L字のカウンターが奥に向かって伸びており、手前の焼き場では店主と思しき方が仕事をしている。
看板です
焼き場の目の前の席について気づいたのだけど煙が全く上がっていない。どうも直接排気するようなシステムを採用している様子。匂いを気にしなくていいのは嬉しいところ。”お決まり”の5本セット、それにスパークリングワインを注文し試合開始である。
クレマントデボールゴグネが作ったブルットのブランクデブランクス
ワインを啜りながらメニューを物色、グラスワインの種類がすごいなここ…。白ワインは15種類ほど、オレンジワインと赤ワインをあわせると30種類程度もありちょっと血圧が上がってしまった。サービス全般はソムリエールがご担当なのだけれど後から聞いた話だと店主のお姉様とのこと。明るく柔らかな接客が印象的。
5本セットの前菜はズッキーニのポタージュと鶏さえずりと新たまねぎのポン酢あえ。ズッキーニのポタージュは香り的に鶏スープがベースなのかな?焼き物への期待感を高めるお通し。
素晴らしいスターター
前半5本
まずは手羽元。やや筋肉質で皮付近は脂と旨みがたっぷり。肉汁が閉じ込められていてジワッと溢れ出す。柚子胡椒の爽やかな香りと塩気もキマっている。
いきなりうまい手羽元
お次はレバー。中までしっかり火が入っており安心できる。柔らかく甘みが強い。
安心の火入れ
3品目はつくね。これはおそらく山椒が練り込まれている。きめが細かくて食感に軽さがある。山椒の香りも爽やかでとても美味しい。
山椒の香り爽やか
たぶん皮焼き
コースの最後はそり。表面は見た目通りカリカリで身には程よい弾力。皮下の脂の甘みがこれまた強くて噛むたびに口に広がる。
そり
ところで途中で追加したこのワインがとてもおいしかった。イケダワイナリー、名前は聞いたことがあるけど飲むのは初めて。甲州の樽発酵・樽熟成で香りにほんのり木質のニュアンス。酸味と甘味や果実味のバランスが良くてとても美味しい。このクオリティでこの値段はアリ寄りのアリ。
ちょっとシャルドネっぽい甲州
後半6本(アラカルト)
ここまで味わって5本で帰る事なんてできないわけですよ当然のことながら。というわけでいくつか追加注文。こちらは串の大きさが普通かやや小さいくらい。色々なものを食べられていい。
追加一品目はマッシュルームと肩肉の塩焼き。変わり種だけど妙に美味いのは筋肉質な肩肉の食感とマッシュルームの香りがとても良い所為。
香りがとても良かった
続いてはささみの生七味焼き。山椒、柑橘、胡麻などの香りとピリリとした辛味がふわふわのささみと本当によく合う。いや実を言うと、ささみにはわさびより柚子胡椒が合うと思うんですよね。でも今は生七味が一番いいんじゃないかって、おじさんはそう思うな。これはいい焼鳥である。
生七味の香りが良い
かしわです
一品かしわを挟んではつ。食感はザクっとプリプリ。旨みが溢れてくる。このはつは伊達鶏とのこと。はつってお店によって少しレアめに焼くところもあったりするけど、しっかり火が通っていてザクザク食べられる方が好きなんだよね。これはそれ。
はつは好きな部位
アスパラ焼きを挟んで最後は名古屋コーチンの中落ち。これがこの日1番の焼き鳥。食感といい脂の甘みといいパーフェクトな一品。本当にすごい美味しい。
コーチンの中落ち。鶏の中落ちってはつもとでしたっけ?
日本酒ももちろん飲む。この大那というお酒は春限定のおりがらみ。これがほんのり果実感のある甘酸っぱい味わいでとても良かったのである。グラス日本酒は15種類くらいあって680円均一(120ml)というこれだけでも超お値打ちなのだが、どう考えても150mlくらい注がれていますね?
これはおいしい。注ぎが太っ腹で好き。あと栃木見直したわ。
焼き鳥とワイン、日本酒まで十分堪能してきました。使用する鶏は変えているようで、日替りの地鶏とレギュラーメニューとの食べ比べも面白そう。駅徒歩30秒の立地もいい。また行きます。ごちそうさまでした。
↓飲んだお酒。大那同じのは売り切れ。日本ワインはクオリティに比べて高いと感じることが多いけどこれはとてもいい。
|
|
コメント