いつも通りテーマに沿ったお店を探していたところ「熟成純米燗酒と焼き鳥」という抗いようもないパワーを持ったワードに惹かれ即座に予約を入れてしまった。暇人です。行ってみると高級感のある空間で熟成酒とともに美味しい焼き鳥が楽しめる素晴らしいお店だった。お値段にもびっくり。
場所と雰囲気
場所はJR三鷹駅から徒歩5分ほど。ごく普通のマンションの半地下にある。こちらのお店は18:00開始と20:30開始の2回転制。到着すると準備待ちの先客が4名ほど並んでいる。中に入ると目隠しとなっている間仕切りの向こうにL字の広々としたカウンター。席の間隔がものすごくゆったりしていてとても居心地が良い。
(最近思うんだけど、ラーメン屋みたいなギュウギュウ詰めの環境よりもゆったりとした席がやっぱりいいなあ。独り言です。)
かっこいい
店主と思しき焼き手の方に加えてスタッフ2名の3人体制。正面の壁際には酒瓶がずらりと並んでいて飲酒欲を喚起する。そしてなんといっても、店奥に設けられた倉庫。薄暗い空間に設けられた棚の酒瓶が突き刺さっている。後で聞いた話だと800本ほどあるそうです。すげぇ。
まずはマルエフを注文しメニューを物色。おすすめの焼鳥コース、”7本1,380円”に見えるけど目が疲れてるのかな…人が不安にさせる安さである。これが本当だとすれば1,380円で焼き鳥が7本食べられるということなので選択の余地はない。
お通し三品
お通しは小皿で3品、冷製ながらしっかりとした味わいで美味しい。一品もののつまみは”胡瓜と茗荷の塩もみ”、それにスペシャリテらしい”白レバームース”をお願いした。鶏ワンタンもちょっと気になりましたね。それではいってみましょう。
つまみと酒と焼き鳥(前半)
お通しを早々に平らげ胡瓜と茗荷をつまんでいるとレバームースが登場。あーなんかこれは食べる前から美味しいとわかるやつだわ。大体レバーに蜂蜜なんて組み合わせはどちらかに致命的な欠陥がない限りうまいに決まっているのであるが、食べてみると予想の遥か上をいくうまさ。途中で思考が止まりましたね。いやーすごいわこれは。カカオがまたいいね。それ自体に甘みはないのに蜂蜜とレバーの甘みに方向性を与えているかのよう。
もはや暴力(暴力賛成)
焼き鳥一品目ははつ。これが最初から面白くて切り開いていないのである。ジャクっと歯応えがあってとても良い。焼きに自信がないとこうはならないんじゃないかと解釈しました、素人ながら。
開いてない”はつ”初めて見たかも
二品目はせせり。こちらも焼き加減がとてもよくて程よく肉汁が閉じ込められている。味わいはやや淡白だけれど肉の食感がすごく良い。
せせりです
続いてやげん。普段あまり食べない部位だけど軟骨のコリコリとした食感と肉のサクサクとした食感の違いが面白い。この辺りで日本酒ももらいましょう。
やげんです
焼き鳥(後半)
四品目は厚揚げ。焼き鳥食べ始めて知ったんだけど、厚揚げって定番の種なんですね。行く先々で特徴のあるものが出てくるのでだんだん楽しみになってます。こちらの厚揚げは香ばしく焼き上げられた薬味のないスタイル。
厚揚げです
続いてつくね。美しい球体のつくねはふっくらほろりと崩れるようなきめの細かい作り。タレや燗酒とよく合う仕様に仕上げられている。
よく練られたと思しきつくね
しっとりと焼き上げられたレバーの後は締めの手羽。これも焼き加減が素晴らしい。ぱりんとした表面とふっくらとした身の食感が絶妙な一品。
焼き色が美しい…
追加で背肝を注文。レバーと同様にじんわりと火が入っていてとろけるような食感と繊維がぷつりぷつりと途切れるような感覚が喜ばしい。いつも売り切れの背肝、食べられるとすごく元気になりますね。
あるとうれしい背肝
最後に注文した神亀のひこ孫、どっしりとした旨みとほのかに漂うキャラメル香。めちゃくちゃ美味かった。自家熟成なのでその場で飲まないともう飲めなさそうなレア感もあって良い。ミーハーです。
キャラメルの甘い香りするんすよ…
今回注文しなかったけれど、ヒューガルデンホワイトも名物の一つらしい。”並”なのにめちゃくちゃでかいヒューガルデンのオリジナルグラスで出てくるのが特徴である。燗酒は1合880〜なので飲み過ぎると当然それなりのお会計になるのですが、ビール2〜3杯で楽しむなら5000円前後に落ち着くのではないかと思う。
このクオリティでなんでそんなに安いのか調べたところ、ブロイラーを使っているという噂があった。ちょっと次回行ったら確かめてみたい。阿佐ヶ谷にも支店があるようで、そちらも伺ってみたいと思う。ごちそうさまでした。
↓飲んだ日本酒。美味しかったけど自家熟成版とは比べられないかも。
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